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2025.04.25

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技術投稿│感情をコントロールしてパフォーマンスを発揮する

皆さんは、仕事中や何かに取り組む際にどのような感情で業務に取り掛かっていますか?
発表やプレゼンの場において、成功させるためにパフォーマンスを発揮する必要があることはもちろん、
普段の業務でもパフォーマンスを発揮できるように感情のコントロールをテーマに今回記事にしていこうと思います。


自分自身へのマネジメント


よく、セルフマネジメント(自己管理)は大切だと先輩方に言われることはないでしょうか。
自身の思考・行動・感情を見直し、調整していくことで目標を達成したり、生産性を高めたりすることができます。
例えば、休日や仕事終わりに楽しい予定を入れる、自分自身にご褒美を与える、今日は疲れたので早めに業務を終えて休む、これらは精神面・健康面の維持に繋がります。
自分の心・身体を守ったり、安定させるための行動をすることで、今どのくらいのストレスが溜まっているのかに気づき、ストレスから立ち直る力をつけることができます。


パフォーマンスとの関係性について


普段のパフォーマンスを最大化するためにもセルフマネジメントは必要となってきます。
その中でも感情のコントロールは、喜怒哀楽の人間の感情の中でも、主に「怒」と「哀」というネガティブな感情を抑制、コントロールすることを指します。
ネガティブな感情を抑制することで、対人関係を良好にし、モチベーションの維持に繋がります。
例えば、イライラしている人には話しかけづらい雰囲気を感じませんか?
そういった人は無意識にコミュニケーションの場を失っており、イライラすることで集中力の低下に繋がります。
また、周りの人がその感情に影響される場合があります。
「あの人はどうして怒っているのだろう。何かミスをしたかな」や「怒られてしまった」と感じた人が、”怒られないようにしよう”と委縮して作業に取り組みはじめてしまい、作業効率や生産性が低下する恐れがあります。
こういった、自身や周りのパフォーマンス低下に繋がらないように、感情をコントロールすることは大切に思います。


感情のコントロール


必要性


私は大きく4つことから感情のコントロールは必要であると思っています。

冷静な判断を下すため
感情に流されて判断すると、客観性や論理性を欠いた決断をしてしまうことがあります。特にストレスが多い場面では、冷静さが成果に直結します。


対人関係を円滑にするため
感情の起伏が激しいと、同僚や上司、部下との信頼関係に悪影響を与える可能性があります。適切な感情コントロールがあれば、コミュニケーションもスムーズになります。


リーダーシップの信頼性に関わる
上司やリーダーが感情に振り回されると、部下は安心してついていけません。安定した感情を保つことで、周囲に安心感と信頼感を与えることができます。


問題解決能力の向上
感情的にならずに問題を見つめることで、冷静かつ論理的に解決策を考えることができ、結果として成果にもつながります。



感情のコントロール方法


これまで私が行ってきたいくつかのコントロール方法を紹介します。

■一呼吸おく
感情的になりそうなときは、まず深呼吸をすることで冷静に切り替えることができます。

■客観視する
「自分はいま何に対してどう感じているのか?」を頭の中で整理すると、感情と距離が取れて冷静になりやすくなります。

■感情に名前をつける
「いま怒ってる」「不安を感じてる」など、感情を言語化すると、自分が今どんな感情をいただいているか客観視することができ、感情が暴走しにくくなります。

■期待値の調整
人や状況に期待しすぎると、感情が揺れやすいです。「こういうこともある」と事前に心構えしておくと、落ち着いて対処しやすくなります。

■その場で反応しない
メールやコメント、発言にイラっとしたら、すぐに反応せず、時間を置いてから返すこともときには大事に思います。

■セルフトーク
「自分なら大丈夫」「落ち着いて対処しよう」など、自分に声をかけることで感情をなだめることができます。

■日常的なストレス管理
自分がどういったことで哀しくなり、怒るのかを知る。これを知っておくと感情の起伏も穏やかになりやすくなります。

次に「怒」に重点をおいて話をします。


アンガーマネジメント


アンガーマネジメントについて


アンガーマネジメントとは、怒りの感情を上手にコントロールするための心理トレーニングや技術のこと。1970年代にアメリカで生まれた概念で、怒らないようにするのではなく、「怒るべきときに、適切に怒る」ことを目指します。

主な目的:

• 怒りに振り回されず、冷静に対応する力をつける
• 人間関係のトラブルを減らす
• 自分の感情を理解し、建設的に伝える


基本のテクニック:

1.6秒ルール
 怒りのピークは最初の6秒と言われており、その間をやり過ごすだけでも冷静さを取り戻しやすくなります。
2.怒りの正体を知る(感情の棚卸し)
 怒りの背景には「不安」「悲しみ」「期待」など、他の感情が隠れていることがあります。それを見つけると、対処がしやすくなります。
3.自分の怒りのタイプを知る
 例えば、「プライド型」「完璧主義型」「我慢型」など。自分の傾向を知ると、怒りの予防にもつながります。


自分の怒りのタイプを知る


簡易的ですが、いくつか質問をします。
セクションを3つに分けているので、各セクションでの「はい」に該当した数を覚えておいてください。

セクション1
1. 他人から批判を受けると、強い怒りを感じることがありますか?
2. 自分が尊敬されていない、または軽んじられていると感じると、感情的に反応してしまいますか?
3. 自分の誇りや価値が傷つけられると、過剰に反応してしまうことがよくありますか?
4. 自分が正しいと思っているとき、他人が間違っていると感じると強い反論をしたくなりますか?

セクション2
1. 物事が計画通りに進まないと、強いフラストレーションを感じますか?
2. 自分や他人に対して非常に高い基準を持っており、それが達成されないと怒りを感じますか?
3. 完璧を求めすぎて、少しの失敗や不完全さでもイライラしますか?
4. 計画通りに物事が進まないと、すぐに不安や怒りを感じることがありますか?

セクション3
1. 自分の感情を表に出すのが苦手で、他人には優しく接しようとすることが多いですか?
2. 他人の要求に応えようとして、自分の欲求や感情を後回しにすることが多いですか?
3. 普段は穏やかですが、突然感情が爆発し、激しい怒りを感じることがありますか?
4. 他人の期待に応えすぎて、ストレスが溜まることがありますか?

さて、一番「はい」が多かったセクションはどれでしたか?
そのセクションに共感しやすいかであなたの怒りのタイプを簡単に振り分けます。


セクション1で「はい」が多かった方

プライド型

プライド型の人は、自分の誇りを守ろうとするあまり、他人に対して強い攻撃的な反応を示すことがあります。他人が自分を軽んじると感じたときや、期待に応えられなかったときに怒りを感じやすいです。このタイプの人は、自分の価値が傷つけられると感じると過剰に反応することが多いです。
特徴:
• 自分の評価を気にしすぎる
• 他人からの批判に過剰に反応する
• 自分が正しいと強く信じる


セクション2で「はい」が多かった方

完全主義型

完全主義型の人は、物事を完璧にこなすことに強い執着を持っています。そのため、予定通りに物事が進まなかったり、期待通りの結果が出ないと強い怒りを感じることがあります。自分の基準に合わない状況に直面すると、フラストレーションを抱えやすいです。
特徴:
• 完璧を求める
• 自分や他人に対して非常に高い基準を設定
• 計画が崩れるとストレスを感じやすい


セクション3で「はい」が多かった方

我慢型

我慢型の人は、怒りを表に出すことを避ける傾向があります。しかし、感情を内にこもらせることでストレスが溜まり、最終的に爆発的な怒りを感じることがあります。普段は他人の要求に従い、自分の欲求を抑え込むことが多いです。
特徴:
• 他人の期待に応えようとする
• 自分の感情を抑え込む
• 怒りを内に秘め、爆発することがある


こういった形であなたの怒りのタイプを診断できます。
もっと詳細に自分の怒りのタイプが知りたいという方は、日本アンガーマネジメント協会さんが診断ページを用意しているのそちらで診断することもできます。


まとめ


いかがだったでしょうか。
私自身もまだまだコントロールしきれない部分がありますが、自分と向き合うきっかけの一つになればと思います。
必要なのは、「怒らないこと」ではなく「怒りと上手に付き合うこと」であり、これらは仕事や人間関係など、あらゆる場面で役立つスキルになります。
ぜひ、皆さまのセルフマネジメントに役立てばと思います。


ニックネーム:姉さん
経験年数:8年
大学卒業後、東京のSES事業の会社に3年勤務し、2019年11月にアクロクレインに中途入社。転職前はPerlでのcgi開発をメインにし、現在はPHPでのシステム開発を行っている。要件定義から保守・運用まで長期のプロジェクトに携わってきた。

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